NOTE:より詳しく考えると?
眼の仕組みは、水晶体をレンズに、網膜をスクリーンに例えて考えると分かりやすいです。
正常な眼では、水晶体(レンズ)を通った光が網膜(スクリーン)にきれいに収束されていますが、水晶体(レンズ)が濁ってしまうと、光がうまく透過せず、網膜(スクリーン)へ綺麗に写すことができなくなります。
監修:東京歯科大学水道橋
白内障と聞くとみなさんはどのような印象をお持ちでしょうか。 もしかすると、特別な方が患う病気と思われてる方もいらっしゃるかもしれません。
白内障は、加齢などにより眼の中のレンズの役割を果たす水晶体が濁って見えにくくなる病気で、年齢を重ねると誰にでも起こる老化現象のひとつともいえます。※
現代では、濁った水晶体の代わりに眼内に挿入する眼内レンズがさまざま開発され、ご自身のライフスタイルにあった見え方を取り戻すことが可能となりました。 この章では、白内障の症状からその治療法まで、白内障に関する基礎情報をご紹介します。白内障、またその治療へお役立てください。
※白内障の原因は加齢だけに限りません。
こんな症状が当てはまる場合には、眼科をお早めに受診!
ピントが合わないと、ぼけたり、かすんで見えてしまいます!
眼の仕組みは、水晶体をレンズに、網膜をスクリーンに例えて考えると分かりやすいです。
正常な眼では、水晶体(レンズ)を通った光が網膜(スクリーン)にきれいに収束されていますが、水晶体(レンズ)が濁ってしまうと、光がうまく透過せず、網膜(スクリーン)へ綺麗に写すことができなくなります。
それでは、水晶体の濁りはなぜ起こるのでしょうか?実は、加齢による原因が最も多く、一般に加齢性白内障と呼ばれており、老化現象の一種とも言うこともできるのです。 日本では高齢化により白内障手術は年間100万例以上※ おこなわれています。
※厚生労働省平成 30年社会医療診療行為別統計より推計
80歳以上では100%近い方が白内障に罹患している。
白内障の
酸化ストレスは、たんぱく質を刺激し水晶体を白く濁らせ白内障を引き起こします。
加齢以外の酸化ストレスを高める因子には、紫外線・ 喫煙・ 糖尿病・ 薬物※ などがあげられます。
特に喫煙は米国公衆衛生総監報告においても白内障を引き起こす原因になると指摘されています。
※副腎皮質ステロイド、向精神薬、不整脈治療薬、高脂血症薬、縮瞳薬
酸化ストレスを軽減させるという意味では、白内障予防となりうる栄養素はいくつかあります。
いずれも抗酸化作用が期待されるものであり、アントシアニン・ オメガ3脂肪酸・ カロテノイドがあげられます。
また、ビタミンB・ Eや、亜鉛・ セレンといったミネラルにも抗酸化作用があります。暴飲暴食や喫煙の生活習慣を続けていては、サプリメントでこれらを補っていても効果が損なわれてしまいます。
バランスの良い健康的な生活習慣こそが酸化ストレスを抑える一番のクスリです。
点眼には、グルタチオン製剤やピレノキシン製剤が使用されます。これらの製剤で、抗酸化物質を補ったり、白内障を引き起こすキノイド物質の成長を抑えることができます。
しかし、点眼療法は、あくまで水晶体の濁りの進行を抑える処置であり、水晶体の濁りが消えることはありませんので、一時的な処置としてお考え下さい。
白内障手術は年間100万例以上※ 行われており、平均十分程度で完了し、場合によっては日帰り手術も可能です。まずは問診や検査を行い、希望される生活スタイルを検討し、どのような見え方を実現するか、その判断が大変重要となります。眼科医によくご相談のうえ、眼の状態と述語の生活に適した眼内レンズを選択されることをおすすめします。
※厚生労働省平成30年社会医療診療行為別統計より推計
白内障手術後しばらくすると視機能が低下してくることがあります。その原因の1つに、後発白内障と前嚢収縮があります。これらは白内障手術後において起こりうる合併症ですが、通常、簡単な外来治療で良くなります。
<症状>水晶体の袋の中に残った水晶体の細胞が増殖をして眼内レンズの裏側を濁らせ、視機能が低下することがあります。
<治療>専用のレーザーで濁った部分を照射し、光が正常に通るようにします。
<症状>水晶体を除去する際に円状に切開した窓が収縮し濁ってしまう状態です。
瞳孔の中心近くまでかかると、視機能へ影響することがあります。
<治療>専用のレーザーを用いて切り込みを入れ、小さくなった切開窓を拡大し、光が眼内レンズに直接通るようにします。
※ 進行程度が強い場合には手術が必要になることもあります。